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2007年7月に読んだ本
スペシャルブレンドミステリー謎001(感想)
「法令遵守」が日本を滅ぼす郷原信郎(感想)
地図に訊け!山岡光治(感想)
手紙東野圭吾(感想)
テロリストのパラソル藤原伊織(感想)
入門!論理学野矢茂樹(感想)

以上6冊。後半ペースが落ちた。『入門!論理学』にちょっと時間をかけたのと、暑いとあんま読めないというのが原因。
今月の1冊は、その『入門!論理学』かな。
『「法令遵守」が…』も良かった。次点ということにしよう。
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読書>月別  |  Comments:(0)  |  Trackback:(0)
『入門!論理学』 野矢茂樹
正しく要約できないと思うので、BOOKデータベースから引用。
論理の本質に迫る、論理学という大河の最初の一滴を探る冒険の旅!あくまでも日常のことばを素材にして、ユーモアあふれる軽快な文章で説き明かされていく。楽しみ、笑いながらも、著者とともに考えていく知的興奮。やがて、「考え、話し、書く」という実際の生活に生きている論理の仕組みが見えてくる。論理学って、なんだかむずかしそう、と思っているあなにこそ、ぜひ読んでほしい「目からうろこ」の入門書。
前半はまぁいいとして、最後の「目からうろこ」は……普通のみんなはそうなのかなぁ。
確かに、ユーモアをまじえたやさしい語り口で、難しい言葉は使わず、かつ正確に伝えてくれる本だったと思う。けど、すっきりわかるというより、むしろ、すっきり理解できるほど生やさしいものじゃない、ということがよくわかった。そういう意味では「目からうろこ」かもしれないけど。
論理学という学問の深淵を、素人にほんの少し垣間見せてくれるような感じの本だと思う。理解できたとは言えないけど、おもしろかった。何度か読み返そうと思う。

入門!論理学 (中公新書) 入門!論理学 (中公新書)
野矢 茂樹 (2006/09)
中央公論新社

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『テロリストのパラソル』 藤原伊織
あんまり文学賞などはチェックしていないので、全然知らなかったけど、これは江戸川乱歩賞と直木賞を両方受賞した作品だそうだ。
爆弾テロ、学生運動、ホームレス、麻薬などの社会的素材がいろいろ出てくるけど、政治的・思想的なメッセージよりも、ハードボイルド・ミステリ・娯楽作品として楽しめる。
終盤で、『テロリストのパラソル』というタイトルの意味が明らかになるところが良かった。一般的日本人にとっては、多分この本の書かれた当時と現在では「テロ」という言葉の持つ意味が違っていると思う。そういう意味で、このタイトルに対してちょっと身構える感じがあったのだが、この本を最後まで読んでみると、いいタイトルだったなと思う。

テロリストのパラソル テロリストのパラソル
藤原 伊織 (2007/05)
角川書店

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『手紙』 東野圭吾
強盗殺人犯を兄に持つ主人公が、高校生活、進学、恋愛、就職…という人生の中で、犯罪者の家族という境遇に行く手を阻まれながら、その事実とどう向き合っていくのか……という話。

主人公の葛藤や成長の物語としては、ちょっと幸運すぎる部分があって、甘いような気がした。……この「幸運」ってのは由実子の存在のことだけど、文庫についてた映画の帯で、由実子=沢尻エリカというイメージで読んでしまったので、余計にそう思うのかもしれない(笑)
しかし、テーマは重要な問題で、主人公の立場というより、彼から見た周囲の人間達の振る舞いに、考えさせられるものが多かった。

それはともかく、やっと東野圭吾1冊目だったのだが、ミステリじゃなかったのね、これ。
amazonで他の商品と一緒にポチッとしたんだけど、ミステリはレビューとか書評とか事前には見ないようにしてるから、届くまでわからなかったよ。

手紙 手紙
東野 圭吾 (2006/10)
文藝春秋

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『地図に訊け!』 山岡光治
地図の作り方から使い方まで、著者の国土地理院で技官として地形図の作製に携わってきた経験を軸にいろいろな話が語られる。
地図の中でも、話題の中心は官製の主に1/25,000の地形図になる。
三角測量とか水準測量の説明、投影法の話なんかは、ちょっと難しいけど勉強になった。また、軍が整備してきたという歴史の話や、地図記号の話、等高線の脚色の話など、興味深い話ばかりだった。
「経験を軸に」と書いたが、昔の思い出話に終始するような本ではなく、GIS、カーナビ、Google Mapなど最新の話題にも触れられている。

測量とか編集とかではないが、私も仕事でいつも地形図を使っている。「調製」したりもする。
けど、特に専門的に地図のことを勉強したことはなくて、高校までの地理の知識で何とな~くやってきたことが多かった。
なので、多分一般の人よりはこの本の内容に関心が強く、かつ「そんなことは知ってるよ」という話も少なくて、私のために書かれたような感じさえする本だった。特に、お恥ずかしい話だが、本書終盤の地図の著作権に関する話は、非常に曖昧な知識しか持っていなくて、これはちょっと勉強しておかないといけないなと思った。

もちろん、私のような仕事をしていなくても、誰でも日常的に地図は使っているわけで、その地図の仕組みがわかるこの本は、誰もが興味深く読める本だろう。
なお、著者は「オフィス地図豆」として、執筆・講演などで地図や測量の啓蒙活動をしているようだ。ウェブサイトにも地図に関するエピソードや豆知識がたくさん載っている。→「おもしろ地図と測量」

地図に訊け! 地図に訊け!
山岡 光治 (2007/06)
筑摩書房

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『「法令遵守」が日本を滅ぼす』 郷原信郎
かなり煽った感じのタイトルで、ちょっとどうかなと思ったのだが、読んでみると非常にまっとうな内容の本だった。
談合、ライブドア・村上ファンド、耐震偽装、パロマといった、昨今ニュースを賑わせてきた問題を取りあげながら、「法令遵守」ばかりにとらわれることの危険性を、企業、行政、司法、マスコミの各分野にわたって指摘する。個々の事象を解説するだけでなく、社会全体の制度や歴史的経緯を踏まえて問題を明らかにしていくので、非常に納得できる。
そして、簡単な話をしているわけではないのだが、簡明な表現でわかりやすい本である。

この本で指摘されている問題点は、『会社はだれのものか』(岩井克人)が指摘していることとも、部分的に重なるところがあるように思う。
コンプライアンスという概念が「法令遵守」という訳で、株主至上主義的経営とともに輸入されてきた結果、「法令に反しなければ何でもアリ」という意識が蔓延し、ひき起こされている問題がいろいろありそうだ。
法律と経済という別の分野から切り込みながら、たどり着いている結論が似ている気がするので、併せて読むといいかもしれない。

「法令遵守」が日本を滅ぼす 「法令遵守」が日本を滅ぼす
郷原 信郎 (2007/01/16)
新潮社

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会社はだれのものか 会社はだれのものか
岩井 克人 (2005/06/25)
平凡社

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『スペシャルブレンドミステリー 謎 001』
日本推理作家協会が毎年選定している短編集の、1970年、1980年、1990年の3年分の中から、東野圭吾がさらに選んだ8編。
松本清張から宮部みゆきまで、どれも有名な人ばかりで、もちろん名前は全部知っているけど、私の中でのレギュラーは宮部みゆきだけだった。
8編それぞれ違った趣があって、全部良かったが、特に印象的だったのは『北斎の罪』(高橋克彦)だった。話のテーマになっている謎(北斎漫画の版下絵の真贋)とともに、タイトルも謎で、「何が罪なんだろ?」と思いながら読んでいくと、最後にそれが両方解き明かされて、スッキリする短編だ。

この本を買ったとき、本当は東野圭吾の本を読んでみようかと思って書店に行ったのだが、沢山並んでいてどれから読めばいいかわからなかったので、これにしてしまったのだった。
この本には、東野圭吾の小説は入っていないが、選者ということで解説文を書いている。それでますます興味を持ったので、そのうち是非読みたい。

スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎001 スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎001
日本推理作家協会 (2006/09/16)
講談社

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