あんまり文学賞などはチェックしていないので、全然知らなかったけど、これは江戸川乱歩賞と直木賞を両方受賞した作品だそうだ。
爆弾テロ、学生運動、ホームレス、麻薬などの社会的素材がいろいろ出てくるけど、政治的・思想的なメッセージよりも、ハードボイルド・ミステリ・娯楽作品として楽しめる。
終盤で、『テロリストのパラソル』というタイトルの意味が明らかになるところが良かった。一般的日本人にとっては、多分この本の書かれた当時と現在では「テロ」という言葉の持つ意味が違っていると思う。そういう意味で、このタイトルに対してちょっと身構える感じがあったのだが、この本を最後まで読んでみると、いいタイトルだったなと思う。